九州大学病院のがん診療

膵がん

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はじめに

膵がんは我が国の2012年のデータではがんの部位別死亡数で男性第5位、女性では第4位となっています。また、罹患数と死亡数がほぼ等しいということで、診断および治療が難しいがんと考えられています。その原因として早期発見の難しさが第一に挙げられます。

膵がんの診断には、超音波(US)、内視鏡的膵胆管造影(ERCP)、CT検査、MRI検査が用いられてきました。なかでも、近年の機器の進歩に伴い内視鏡検査とそれを用いて採取される組織に対する病理診断が向上しています。さらに、最近では超音波内視鏡EUS)などの技術革新が著しく、これらの手法を用いることで膵がんの拡がりおよび組織を安全に採取し、悪性度を判定できるようになりました。またFDG-PETなどの画像診断の向上も著しく、膵がんの全身への広がりをより正確に診断することが可能となっています。九州大学病院ではこれらの診断方法の組み合わせにより、早期診断、早期治療を目指しています。

膵がんの治療方針は、がんの広がりによって異なるため、正確な病期診断が膵がんの治療方針を決定するのに必要不可欠であることは言うまでもありません。実際の治療方法としては、開腹して膵がんを切除する方法(開腹術)、抗がん剤を用いる方法(化学療法)、放射線を用いる方法(放射線療法)などに大別されます。これらの方法を病状に応じて選択し、最新の機器・薬剤と技術を患者さんに提供すること、あるいはこれらを組み合わせてより良い膵がんの治療を行うことが九州大学病院の使命と考えています。

九州大学病院では、内科、外科、放射線科、病理学の専門医が光学医療診療部、手術部などの診療部の協力を得て、膵がんの診断と治療を包括的に行っています。以下に当院における膵がんの診断・治療の現状、および新しい治療の確立を目指した臨床研究・治験についてお示し致します。また、当院における最近の膵がん診療に関するデータをお示しし、患者さんからの質問が多い疑問にお答えいたします。膵がんの治療をうけようとされる患者さんにとって貴重な情報を提供できるよう尽力しています。是非ご一読ください。

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