九州大学病院のがん診療

膵がん

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はじめに

2015年の我が国の統計によると、膵がんは男性では第5位、女性では第4位に死亡数の多いがんです。膵がんの年間の罹患数と死亡数がほぼ等しく、これは膵がんが早期診断や治療が難しい病気であることを示しています。膵がんをいかに早期に診断し、いかに効果のある治療を行うかが現在の課題であり、九州大学病院ではその課題に積極的に取り組んでいます。

膵がんの発見には超音波(US)、CT検査、MRI検査といった画像検査が長年にわたり頻用され、その精度は年々向上しています。それに加えて、近年では超音波内視鏡EUS)といった機器が普及し、小さい腫瘍を発見することを可能にしています。その結果、一般に膵癌が見つかる契機であった腹痛・背部痛といった自覚症状が出る前に早期診断できるケースも増えています。また、病理診断についても以前より行われていた内視鏡的膵胆管造影(ERCP)に加えて、EUSを用いた針生検(EUS-FNA)という選択肢が増え、診断能が向上しています。当院ではこれらの最新検査を駆使して早期診断を日々目指しています。

また、膵がんの治療の選択肢として、膵がんを切除する方法(外科手術)、抗がん剤を用いる方法(化学療法)、放射線を用いる方法(放射線療法)などがあります。治療方針は、前述した診断時の検査によりがんの広がりを正確に把握した後に決定します。病期に加えて個々の患者さんの病状を考慮したうえで最新の機器・薬剤と技術を提供することが九州大学病院の使命と考えています。

当院では、内科、外科、放射線科、病理学の専門医が光学医療診療部、手術部などの診療部の協力を得て、膵がんの診断と治療を包括的に行っています。以下に最近の当院における膵がんの診断・治療の現状に関するデータをお示しします。膵がんの治療を受けようとされる患者さんにとって貴重な情報を提供できるよう尽力しています。是非ご一読ください。

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