九州大学病院のがん診療

眼部腫瘍

院内がん登録情報

2018年から2022年に九州大学病院でがん登録されている眼部腫瘍は245例(悪性リンパ腫を除く)で、組織型(がんの種類)では基底細胞癌、脂腺癌、扁平上皮癌の順に眼瞼に比較的よく見られる癌が多くなっています(図1)。
部位別でも眼瞼腫瘍が最も多く、ついで結膜腫瘍(上皮内癌や悪性黒色腫など)、眼内(網膜)から発生する小児の網膜芽細胞腫、脈絡膜腫瘍(悪性黒色腫など)を多くみています(図2)。
その他、眼窩腫瘍や涙腺腫瘍など眼科領域の様々な腫瘍の診断治療を行っております。

用語解説
悪性黒色腫 : 色素細胞(メラノサイト)の癌化によって生じる悪性腫瘍
悪性リンパ腫 : リンパ系組織から発生する悪性腫瘍

眼部腫瘍 2018-2022年症例のうち悪性リンパ腫以外

※症例20:自施設で診断され、自施設で初回治療を開始(経過観察も含む)
 症例21:自施設で診断され、自施設で初回治療を継続(経過観察も含む)
 症例30:他施設で診断され、自施設で初回治療を開始(経過観察も含む)
 症例31:他施設で診断され、自施設で初回治療を継続(経過観察も含む)
※図4の生存曲線は全生存率として集計(がん以外の死因も含む)

図1 組織型別症例数(症例20、21、30、31)

図2 原発部位別症例数(症例20、21、30、31)