九州大学病院のがん診療

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院内がん登録総論

「九州大学病院のがん診療」の1つの特徴は、「院内がん登録」のデータに基づいて九州大学病院で実施したがん診療の実績をご覧頂けることです。

「院内がん登録」は、国立がん研究センターが定めた全国統一基準に従って、各病院の治療実績を登録する制度であり、2007年から開始されました。今回は、2007年から2015年までの9年間に九州大学病院院内がん登録室で登録された33,041件について集計・分析を行いました。

成人の患者さんの登録症例数を臓器別にみると(図1)、胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん、前立腺がんが特に多く、次いで悪性リンパ腫、肝がん、膵がん、皮膚がん、子宮頸部がん、脳腫瘍、食道がん等が多いことがわかります。15歳未満の小児がん患者さんでは(図2)、白血病、脳腫瘍が最も多くなっています。

患者さんの居住区を県別にみると(図3)、福岡県の他、北部九州、南部九州、それ以外の遠隔地の県まで幅広く来院されていることがわかります。さらに福岡県に居住されている患者さんを2次医療圏別にみると(図4)、福岡・糸島地区の患者さんが半数以上ですが、その他近隣や県内全域の医療圏から受診されています。
男女別・臓器別にがんが発見された時の年齢分布をみると(図5)、男性では40歳以降から胃がん、大腸がんが増加し、50歳・60歳以降で肺がん、前立腺がんの患者さんが増えています。女性では20-30歳台で子宮頸がんが多く、40歳台で乳がんが、60歳以降で大腸がんや肺がんの患者さんが増えています。

各臓器別の院内がん登録データについては、自施設で治療を開始した症例について分析し、臓器別に解説文を記載しております。また今回から2007-2010年症例で、一定の登録数がある臓器がんについて病期別に生存曲線のグラフを掲載しております。

九州大学病院では、全国に先駆けて、2009年から本院のがん治療実績を冊子やホームページに掲載して参りました。今回の生存率を含む新しいデータも冊子体とホームページ上に掲載しております。また、院内にて臓器別のパンフレットも配布しており、このパンフレットを見て頂くことで、九州大学病院で行われている最新がん医療がお分かり頂けると思います。

用語解説
悪性リンパ腫 : リンパ系組織から発生する悪性腫瘍
病期 : 疾病の経過をその特徴によって区分した時期