>がんに関するQ&A

食道がん

一覧に戻る

食道がんにかかるとどのような症状が出るのでしょうか。
小さな食道癌では症状を認めることは極めて少ないようです。これに対して、進んだ食道癌では自覚症状が出る場合が多くなりますが、たとえ進行癌であってもまったく症状の無い場合もあります。食道癌が進行すると食事がつかえる、食べると吐いてしまう、といった症状が生じます。この場合、癌はすでにリンパ節やその他の臓器に広がっている可能性が高くなります。
PAGE TOP
食道がんにならないためには、どのような注意が必要でしょうか。
日本人の食道癌に多い扁平上皮癌の危険因子は飲酒と喫煙です。お酒の中のエタノールは体内で分解されアセトアルデヒドになり、発癌のリスクを上げます。日本人には先天的にアセトアルデヒドを代謝する酵素がない人が多く、このような人達は発癌のリスクが更に高くなります。食道癌では禁酒と禁煙が一番の予防となります。また最新の疫学調査では、野菜や果物を多く摂取すると食道癌のリスクが下がることが明らかとなっています。
PAGE TOP
食道がんにはどのような治療がありますか。
食道癌に対する主な治療法として、内視鏡を用いた治療、外科的手術、放射線療法、化学療法(抗癌剤による治療)、化学放射線療法(抗癌剤と放射線による治療)などがあります。内視鏡的治療は、癌が食道の壁の粘膜にとどまり、リンパ節への転移のないもの(早期食道癌)で、食道の2/3周以下のものに対して行われます。最近では、病変を含む組織を電気メスで切開剥離する内視鏡的粘膜下層剝離術(ESD)が内視鏡治療の主流となりつつあり、これにより以前より広く癌を一括で切除する事が可能となっています。内視鏡的治療の適応より進行した癌に対しては、外科的手術、または化学放射線療法が行われます。外科的手術での術式は、癌のできた部位、リンパ節転移の程度、周囲組織への癌の広がりの程度などをもとに決められます。通常の食道癌(扁平上皮から出た癌)は放射線に対する感受性がよく、抗癌剤治療を組み合わせる事により更に効果的となります。癌の病期によっては、手術と化学放射線療法による治療成績が近い事より、病期、全身の状態などを十分に検討した上で、最適と考えられる治療法が選択されます。手術や化学放射線療法が困難な場合、抗癌剤による治療が行われます。また、手術と化学放射線療法や化学療法が併用して用いられる事もあります。癌により食道が狭くなり、食事が通らなくなった場合には、内視鏡的にステントを入れる治療を行う事があります。また、痛みなどの症状がある時には、それを和らげる治療を行います。
PAGE TOP
食道切除術にはどのような方法がありますか。
食道は頸部からはじまり胸部を通って腹部の胃に至るまでの比較的長い臓器ですが、そのうち食道癌の発生として最も多いのが胸部食道です。食道癌は比較的早い段階から食道周囲リンパ節へ転移しますので手術の際には周囲リンパ節を含めた切除が必要となります。手術の方法としては大きく分けて①従来の開胸開腹手術と、②鏡視下による方法があります。従来の方法では胸を大きく開き(肋骨を切ります)、食道と胸のリンパ節を切除し、腹部を大きく開き、リンパ節を切除した後に胃を管状にして(胃管)代用食道とし、これを頸部まで上げてそこで頸部の食道と吻合(つなぐ)しなければならず、身体にとって負担の大きいものでした。当院では鏡視下(胸腔鏡、腹腔鏡)を用いた手術を積極的に取り入れ、胸の創も最大で1.5cm程度と大きく開胸・開腹する必要もなく、この負担は急速に軽減されつつあります。しかし、病変、病状によってはこの方法がとれないことも稀にありますし、どの病院でも行っている訳ではありませんので診断を受けた内科医や直接治療を受ける外科医に相談することをお勧めします。
PAGE TOP
食道切除術を行った後の生活はどうなりますか。
食道を切除した後は、胃や腸を使って、食道の代用としますので、術後しばらくは食事量が不充分でそれに伴って栄養も不足がちとなります。食道と胃(胃管)を直接吻合していますと元来あった食物の逆流防止機構はなくなりますので、食後すぐに横になると食べ物が逆流してむせることもあります。月単位ではありますが徐々に体力は回復しますし、十分に体力が回復すれば、仕事や運動もできるようになり、元の日常生活に戻れるようになります。鏡視下手術で順調に経過すれば術後10-14日で退院可能で1か月後には通常の社会生活に復帰することも可能です。
PAGE TOP
手術を受けた場合の入院期間はどれくらいでしょうか。
食道癌の手術後の入院期間は手術の種類、術後の経過により異なります。通常の食道切除術では、術前検査を外来で行った後、手術の数日前に入院し、経過が順調な場合は、術後2〜3週間くらいで退院できます。しかし、術後の経過次第で入院期間が長くなることもあります。また、術後に食事の摂取、嚥下等のために、自宅の近くの病院で療養のために過ごして頂くこともあります。
PAGE TOP
食道がんの化学放射線療法とはどのようなものでしょうか。
食道癌は、胃癌や大腸癌に比べ、一般に放射線や抗癌剤が効きやすい癌です。また、放射線と抗癌剤を同時に行うとお互いの作用を増強し合い、より効果的な治療となります。抗癌剤と放射線を併用して行う治療を化学放射線療法と言います。放射線は毎日、少しずつ病巣に照射し、1ヶ月から2ヶ月くらいかけて行います。抗癌剤はシスプラチンと5-FUの2剤が使われることが多いのですが、5日間で投与する方法と、毎日、少しずつ投与する方法があります。化学放射線療法は、手術の前や後に行われる場合と化学放射線療法で根治を目指す場合があります。
PAGE TOP
食道がんに対する治療(手術)はどのような方針で行っていますか。
食道癌に対する治療は、病巣を取り除くという意味で、最も効果の期待できる治療です。一方では、開胸・開腹・頸部の操作が必要で手術時間も長く侵襲の大きい手術といわれていましたが、最近では、手術・麻酔技術、術後管理の向上により、合併症の率も減少しています。具体的には、胸を開いて食道と周りのリンパ節を切除し、多くは胃を細くして、頸部食道でつなぎます。食道癌は化学放射線療法が効きやすいため、進行した癌では手術前に化学放射線療法を行い、癌やリンパ節転移を小さくしたあとに手術を行ったり、術後にこのような補助療法を行い再発を防ぐこともあります。
PAGE TOP
食道がんの化学療法はどのようにしますか。
比較的症状が少なく、日常生活を過ごせている方であれば、多くは2種類の点滴の抗がん剤を組み合わせて治療を行います。薬を使うスケジュールは様々な方法がありますが、1回の治療で5日間連続して点滴を行う方法がよく使われています。治療は、薬の点滴の期間と、薬を使わない休みの期間があり、数週間毎に繰り返していくことが一般的です。点滴の時間が長いため、通常は入院して治療が行われています。
PAGE TOP

一覧に戻る