九州大学病院のがん診療

原発不明がん

内科的治療

原発不明がんの標準的な内科的治療法は未確立です。これまでに行われたいくつかの小規模の臨床試験の結果から、シスプラチンまたはカルボプラチンなどの抗がん剤を用いた多剤併用化学療法で25-50%の腫瘍縮小割合が期待され、我が国でもこうした治療が行われています。しかし、これらの治療による明らかな延命効果は示されていないため、本当に化学療法による延命効果があるのか、適切な治療法は何か、などは現時点では明らかではありません。

一方、原発不明がんと診断された患者さんの一部には、悪性リンパ腫胚細胞腫瘍、神経内分泌腫瘍などのような特定の治療法に反応して長期生存が期待できる場合があり、十分な検査の上でこうした病気(または類似した病気)の可能性があれば、それに応じた特定の治療を行います。
また、九州大学病院は新しい治療の研究開発にも積極的に取り組んでいます。採取したがん組織の遺伝子検査の結果から、臨床試験などの研究的治療の対象となる場合には、主治医よりご説明いたします。

用語解説
化学療法 : 化学物質によってがんや細菌その他の病原体を殺すか、その発育を抑制して病気を治療する方法
悪性リンパ腫 : リンパ系組織から発生する悪性腫瘍
胚細胞腫瘍 : 精子や卵子になる前の細胞から発生した腫瘍の総称。良性腫瘍と悪性腫瘍がある