九州大学病院のがん診療

胆道がん

外科的治療

胆嚢がん

深達度に従い、粘膜固有筋層(mp)までの胆嚢がんには胆嚢全層切除術を、漿膜下層(ss)の場合は肝切除と肝外胆管切除+リンパ節郭清を、肝浸潤陽性例にはリンパ節郭清を伴う(拡大)肝右葉切除+肝外胆管切除を基本術式としています。隣接臓器浸潤例に対しては、個々の状況に従って浸潤臓器の合併切除を行っています。血管浸潤例に対しても積極的な切除・再建を目指しています。

胆道癌取扱い規約
(第6版)

肝外胆管がん

胆管に沿ったがんの部位に従い、遠位胆管がんには(幽門輪温存)膵頭十二指腸切除術+リンパ節郭清術を、肝門部領域胆管がんには根治性を重視した肝切除(拡大左もしくは右肝切除+尾状葉切除)を基本術式にしています。胆管上の広がりが遠位胆管より肝門部領域に至る場合は肝葉切除+(幽門輪温存)膵頭十二指腸切除が必要となります。また、特に肝門部領域胆管がん例では肝門の血管への浸潤を高頻度に認めますが、浸潤血管の合併切除・再建を行うことで切除率の向上に努めています。

治療成績

1.胆嚢がん

2000年より2015年までに切除した胆嚢がんは44例(42-87歳(中央値68.5歳))、男性21例、女性23例)でした。M(粘膜)・mp(固有筋層)がん:10例、ss(漿膜下層)がん:27例、se(漿膜面露出)がん:4例、si(多臓器浸潤)がん3例。生存中央期間(手術日より患者さんの半数に生存が認められる、もしくは生存が期待できる期間)は、m・mpがん:68ヶ月(図1赤線)、ssがん:40ヶ月(図1青線)、se・siがん:24ヶ月(図1緑線)です。

2.胆管がん

1985年より2015年までに切除した胆管がんは175例(42-91歳(中央値68歳)、男性114例、女性61例)でした。肝門部領域胆管がん:74例、遠位胆管がん:101例でした。5年累積生存率は肝門部領域胆管がん:38%(図2青線)、遠位胆管がん:50%(図2赤線)です。