九州大学病院のがん診療

前立腺がん

院内がん登録情報

前立腺がんのステージ(病期)は、がんの大きさや転移の有無などから下記のように分類されます。

I期→触診または画像検査で、臨床的に明らかでない、もしくは前立腺に限局するが、片葉の1/2以内にとどまる。
Ⅱ期→触診または画像検査で、前立腺に限局するが、片葉の1/2を超えるか両葉に進展する。
Ⅲ期→前立腺被膜をこえて進展する。
Ⅳ期→隣接臓器浸潤、リンパ節転移や遠隔転移がある。

図1は九州大学泌尿器科における2007-2018年度の前立腺がんのステージ別症例数、図2はステージ別発見経緯、図3はステージ別治療法を示しています。ほとんどの患者さんが、ステージⅠ/Ⅱの前立腺に限局しているがんで全体の約8割を占めています(図1)。また、がん検診・健康診断・人間ドックで発見された場合、早期のステージで発見される割合が高くなります(図2)。ステージⅠ/Ⅱの前立腺がんに対しては手術または放射線治療が治療の中心です。これに対して、ステージⅢは放射線+薬物治療(ホルモン療法)が主で、ステージⅣの進行前立腺癌においては薬物療法(ホルモン療法)が中心となります(図3)。Kaplan-Meier生存曲線(前立腺)に示すように、ステージⅢまでの生存率は比較的良好ですが、ステージⅣまで進行している場合、生存率が低くなります。

前立腺 2007-2018年症例のうち悪性リンパ腫以外治療前・取扱い規約ステージ

取扱い規約について集計を行った。
※症例2:自施設で診断され、自施設で初回治療を開始(経過観察も含む)
 症例3:他施設で診断され、自施設で初回治療を開始(経過観察も含む)
※図4の生存曲線は全生存率として集計(がん以外の死因も含む)

図1 ステージ別症例数
(症例2、3)

図2 ステージ別発見経緯
(症例2、3)

図3 ステージ別治療法
(症例2、3)

図4 Kaplan-Meier生存曲線
(前立腺)

用語解説
病期 : 疾病の経過をその特徴によって区分した時期
悪性リンパ腫 : リンパ系組織から発生する悪性腫瘍